ケイン岩谷ゆかり

(English version)

ビジネス・テクノロジー業界担当ジャーナリスト/元ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)・アップル担当記者としてスティーブ・ジョブスの肝臓移植など数々のスクープを出すとともに、15歳の少年によるiPhoneハッキング、iPad文化等、多岐に渡るテクノロジー関連の記事を掲載。2011年、インターネット上のプライバシーに関するシリーズの取材チームの一員としてGerald Loeb Awardのファイナリストにノミネートされる。

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2013年、本の執筆のためWSJを退職。その後、アメリカ・ハーパーズ・ビジネス社よりHaunted Empire: Apple After Steve Jobsを出版。日本では日経BP出版より「沈みゆく帝国:スティーブ・ジョブズ亡きあと、アップルは偉大な企業でいられるか」という題名で出版。スティーブ・ジョブズのような象徴的リーダーを失った会社の行方をテーマに200人以上に及ぶ関係者からのインタビューを元に執筆された本は7ヶ国語に翻訳され、世界中で出版される。時のアップル社CEOのティム・クックがこの本の発行日初日に「ナンセンス」と前代未聞のコメントをするほど物議を醸したが、「スティーブ・ジョブズ」の作者ウォルター・アイザックソンは「この時代のもっとも重要なビジネスストーリーの一つである」と述べ、NYタイムズ誌も「力強い自信に満ちたレポート」と批評するなど、高評価を受ける。

WSJ, New Yorker.com, Craftsmanship Magazine, The MIT Technology Reviewなどとともに、日経ビジネス、週刊ダイヤモンド、クーリエ・ ジャポン、AERAなど日本の出版物にも幅広く執筆。

現在は執筆業と同時に、シカゴ郊外にある私立ノースウェスターン大学で講師を務めている。アメリカ唯一の受刑者による新聞、San Quentin Newsにてアドバイザーとしても従事。2019年には受刑者収容施設内におけるPrison Journalism Project (ジャーナリズム育成プロジェクト)をパートナーと共に設立。

余暇における趣味は夫とともに美味しいもの、お酒を楽しむこと、時にはそれらを求めて旅をする。北海道でのスキー旅行のエッセイはThe Best Women’s Travel Writing, Vol. 11に掲載。

1974年東京生まれ。父の海外勤務により3歳から10歳までシカゴ、ニュージャージー、その後日本に帰国、4年の滞在の後14歳で再び家族とともにメリーランドに転居、現在に至るまでアメリカ在住。ジョージタウン大学外交学部(School of Foreign Service)卒業。3年次に上智大学に逆留学。ジャーナリストとしての経歴は20年に及ぶ。アメリカのニュースマガジンU.S. News and World Report に始まりロイターのワシントン支局、サンフランシスコ支局、シカゴ支局で勤務後、2003年末に特派員として東京支局に配属される。2006年にウォール・ストリート・ジャーナルへ転職後東京特派員としてテクノロジー業界を担当、2008年にサンフランシスコに配属、アップル社担当等。2018年サンフランシスコからシカゴに転居、現在に至る。

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